松ノ木の頭に行くまでは、 一の倉、湯檜曽川の方向から
ブルドーザ―みたいな音が頻繁に聞こえました。
何十秒間か聞こえては止まります。
「土合の谷で工事してるのかな?
朝早くから精が出るなあ」と思いました。
雲海が晴れ、一面の青空が広がります。
ブルドーザ―の音はいよいよ繁く、
轟音になり 雷みたいにも聞こえてきます。
この雲の無い青空で早朝の雷もありえません。
しかも
こんな山奥にブルドーザ―は聞こえないでしょう?
と、何気なく一ノ倉の壁を覗いて見たら
一の倉で雪崩れていました。
そうです、その轟音は雪崩でした!
決してブルドーザーの音ではありません!!
三分~五分間隔に一回は雪崩ています。(驚愕)
一ノ倉沢は雪崩の巣になってました
登山者は皆、息を飲んでます。
しばらく立ち止まると 雪崩れの場所が特定できる位です。
頻繁に雪崩るので写真が撮れてしまうくらいです。
ご覧ください!↓
全層雪崩ですが、壁が高いので滝みたいです
車くらいの速度はあると思います
表層雪崩でしたら写真に収めるのは厳しいと思いました。
新幹線並の速さだと聞いたことがあります。=333
登山者は雪崩の音が聞こえるたびに
皆あの大岩場を見ています。
この時期には白毛門は、 もれなく雪崩観察が出来ます。
雪崩を見ながら最後の手強そうな急登にさしかかります。
その後、雪崩は午前中にほとんど落ちきり、岩が黒く現れました。
昼には雪崩れもすっかり終わっていました。
最後の急登は、途中雪が切れていましてた。
一見わからなかったのですが、
落ちてしまっては出られないような 雪の裂け目がありました。
山頂はのどかでしたが、南面は雪庇だそうで
うっかり歩くと怖いので 土が見えている場所で休憩しました。
暖かで、素晴らしい景色を見ると
30分はあっという間に過ぎてしまいました。
白毛門山頂からは、
お隣の笠ヶ岳・朝日岳。
蓬峠からのなだらかな尾根。
そして見慣れた茂倉岳・一ノ倉岳を見ました。
谷川岳から見た山の姿とは、全く違う角度でしたので
新たな魅力を再発見しました。
谷川岳はやはり凄いです。
が、一ノ倉沢は、谷川岳と言うより
一ノ倉岳に属しているのだなあという印象でした。
そんな一ノ倉をずうっと見ながら 急斜面を下山します。
あまりの急斜面。
前を歩く人は皆、
一ノ倉沢に飛び込んで 吸い込まれるように見えました。
この絶景は、白毛門に登った人への「ご褒美」でした。
しかし、下山は急で長くて 足がプルプル震えます。
もれなく、筋肉痛の「お土産」もありました(涙)