乗鞍岳
9月18日快晴されど雲多し
乗鞍岳は山好きの人に聞くと
「百名山だけど、自動車で登れるからね…。」
と言われることが多いです。駐車場から剣ヶ峰の頂上までは
標高差、326m。近所の里山とどっこい。
でも、百名山だから登ってみたかった。
折りしも、いつも山行でお世話になっているKさんから
のお誘いがあり、やはりお世話になっているTさんと3人で
出かけることになりました。
ご存知のように、現在、(おそらく未来永劫)
乗鞍スカイラインは環境保護のため、
マイカー規制がされています。
頂上方面へは、バスかタクシーに乗換えます。
午前6時半岐阜市を出発、東海北陸自動車道、中部縦貫自動車道を
経由し、ほうのき平バスターミナル駐車場に到着したのは
午前8時半。
自動車道、一般道とも非常にスムーズに通過。
紅葉の季節はもっと時間がかかるかもしれません。
午前8時55分にバスは出発。「混んでいて座れないかも」と
心配していましたが、バスは大型バスで、全員が着席。
乗客の人数にあわせてバスの台数を調整するようです。
畳平までは小一時間。私たちの乗ったバスの運転手さんは
車外の風景を面白おかしく説明してくれて、変化する車窓の風景と
あいまって退屈することはありませんでした。
午前9時40分、森林限界より標高の高い畳平(2,702m)に到着しました。
観光バスが何台も留れそうな広い駐車場。土産物屋。
バスから降りたほぼ三分の1がサンダル、パンプス履きの女性たち。
そして残りが登山靴です。サンダル組みの歓声に
「ハイヒールでも上れる山」の面目躍如ですが、実際には
ハイヒールではお花畑もあぶないですね。
紺碧の秋空に浮かぶ白い雲。
その下に魔王岳(2,763m)恵比寿岳(2,831m)
不動岳(2,875m)富士見岳(2,871m)
頂上に旧コロナ観測所を頂く魔利支天岳(2,873m)
荒々しい火山性の岩肌を見せ付ける乗鞍岳の峰々は
それぞれの頂上が手に届くように鎮座しています。
その峰々と雲の狭間に遠く穂高、槍ヶ岳、など
北アルプスの面々。
私たちが立っているのは紛れも無く3,000m級の山岳地帯でした。
広い林道を歩き、富士見岳の登山道へ。
ピークの大パノラマを堪能し、再び林道から肩の小屋へ。
そこから見上げる主峰、剣ヶ峰(3,026m)は
標高差300m余りなのに
神々しいほど堂々と聳えていました。
稜線のピーク朝日岳(2,975m)から主峰、剣ヶ峰
への鞍部は気持ちの良い幅の広い道です。
午前11時半、気温9度の頂上は混み合っていました。
雲海の上に御嶽山が顔を出していました。
昼食。そして今年最高標高で、最高の仲間と飲む
最高の熱いコーヒー。
ゆっくりと歩き畳平のバスターミナルに到着したのが
13時15分。13時20分のほおの木平バスターミナル行きに
ちょうど乗ることができ、14時10分に到着。
ターミナルから徒歩20秒のところにある
「宿儺の湯 ジョイフル朴の木」で立ち寄り湯。
http://www.norikoku.com/joyful/
そして、スキー場から高山に向かう国道158号線沿い
Kさんお勧めの知る人ぞ知る「高原市場 菜っ葉゜」で
http://www17.plala.or.jp/hida-nappa/
驚くほど甘いゆでとうもろこしを賞味。
塩加減が絶品です。
乗鞍岳、100名山の名にふさわしい名山でした。
畳平からは広い歩道が「肩の小屋」まで続いており、
魔王岳、大黒岳、富士見岳、魔利支天岳、朝日岳、
剣ヶ峰へは歩道から付けられた登山道を登ります。
これらの頂上はいずれも展望が良く
畳平からは往復1時間半から3時間程度でしょう。
主峰、剣ヶ峰をメインにして一つ二つ続けて登っても
往復4時間から5時間。かなり登り甲斐のある
山行となります。3,000m~2,700mの峰を複数気軽に
しかも中部地域からなら日帰りで楽しめる、
こんな贅沢、素敵です。
山好きだけど、
行ったことがないのならぜひ、出かけください。
頂上で空にしたペットボトル、自宅で見たら
ペッタンコ。空気、薄かったんだなあ。
どど