権現山は鯖街道沿いの静かな里山。ほとんどが植林で味気ないコースだが,頂上の素晴らしい見晴らしがそれを補って余りある。
これまた短時間で登頂出来る,かつ登り甲斐のある貴重な低山だ。
登山口は,鯖街道を花折トンネルを過ぎて北上し,少し走った右手にある作業用舗装路の奥にある。
クルマはその先のスペースに駐車可能。さらにその先の平バス停の広場でもいい。
10分ほど歩くと登山口がある。
アラキ峠を経由して権現山へ。まずはアラキ峠を目指す。
少しブヨがうるさいが気持ちの良い山歩きができる。あまり山深さは感じない。杉ばかりで今ひとつなのだが,30分も歩くと自然林が見えて少し心が浮き立つ。
アラキ峠は1時間もかからずに到着。南側の折立山山頂はすぐだから,ついでに登ってみる。
展望のない折立山山頂から権現山が見える。鹿のフンが目立つ。
踏み跡が薄いので,テープを頼りにアラキ峠に降りていただきたい。かく言う自分はアラキ峠を外してしまい,東よりの方向へ降りかけてしまった。コンパスの御蔭で,なんとかアラキ峠へ生還。危うく谷へ下りてしまう所であった。頂上から少し角度がかわっただけで到着点は大幅に変わってしまう。恐ろしや。
権現山頂上へはややきつい尾根道を北へ。スズメバチがちょい恐い。
30分ほどで開けてくる。
杉植林地帯を抜けると,突如爽やかな草原が出現して山容が変貌する。山頂の広場に到着。
270°のパノラマは疲れを忘れさせる。東に琵琶湖,南に霊仙山や比叡山系,その先に京の都。
北の比良山系はホッケ山まで行かないと見えないようだ。そして遥か遠くに鈴鹿山系。
地図のような琵琶湖を眺めるだけでも満足であった。
昼食を食べてコーヒー飲んで下山。50分ほどで登山口へ戻った。
「ちょっと見晴らしのいい所でラーメンかコーヒーでも」
お昼前のちょこっと登山としては最良の山のひとつではなかろうか。