10年ぶりの竜ヶ岳である。10年前に裏道から登ったとき、「遠足のように気楽に歩ける尾根だったら踏み入れたい」と思っていた遠足尾根だ。
しかし、当時は背丈以上のクマザサに覆われて、薮漕ぎの尾根だった。今ではササは枯れ、又は短くなり、歩きやすくなったようだ。
最近では、よく紹介されるようになり登山道も整備されたようなので、登ることにした。
『遠足尾根〓静ヶ岳〓銚子岳〓竜ヶ岳〓中道コース』の登山届けを出したが、以外に多い残雪のため予定を変更することになる。
宇賀渓駐車場は500円(入山料込み)いる。
宇賀渓本谷の左岸にある林道を歩くと、林道終点(裏道・本谷の登山口)手前に遠足尾根登山口があった。
植林内のしっかりしたジグザグの斜面を登ると尾根道になる。途中にあった岩場の小さなピークから竜ヶ岳が望めたので小休止した後に、樹間から見える大きなコブに向かって急坂を登る。
遠足尾根出合で左折、キツイ登りもなく花を捜しながら潅木帯を歩くが、花は全く見つけられず。
時々見える竜ヶ岳、南北に延びる鈴鹿山脈の主峰の山々を望みながら登っていくと、残雪が現れる。
そしてササ原に出ると感激の展望が広がる。
壷足のある裏道と出合い。更に登ると鈴鹿山脈主稜線に出合う。ここで計画通り右折して銚子岳へ向かうが、急斜面の残雪の多さに不安があり、途中で撤退して竜ヶ岳へ。
山頂への登りで少し息を切らす程度で竜ヶ岳頂上に辿り着く。北方向に見える藤原岳は賑わっているだろうが、こちらは多い時でも20人以下である。そして背丈以上あったササも枯れているので、座っても展望が楽しめる。
中道を下山する予定だったが時間に余裕があるので、石榑峠から宇賀渓本谷へと下るコースに変更する。
前方には釈迦ヶ岳・御在所岳・雨乞岳などの南へ延びる鈴鹿山脈、振り返れば伊吹山も見え出した大パノラマのササ原だ。
しかし、足元は雪融けの水溜りと泥濘である。さらに急な下り坂になり、思った以上に時間がかかる。重ね岩付近の潅木帯に入って、やっと乾いた下山道になる。
重ね岩によじ登りガッツポーズをして記念撮影。そして抉れた急な坂を下り、岩稜が現れたら石榑峠は直ぐだ。
旧国道421号線の石榑峠。県境はクサリで通行止めになっていた。滋賀県側には三重県・名古屋ナンバーの車も駐車していた。車道を歩き三重県側に下ると、車幅2m以内に規制するコンクリートブロックがある。
ここが小峠で峠谷に架かる橋を渡り登山道に入る。
何度も渡渉を繰り返したお陰で登山靴が綺麗になっていく。堰堤を過ぎると砂山分岐がある。
更に下り、左岸に移動して鉄梯子を下ると長尾滝に着く。効果の程は知らないがマイナスイオンを浴びる。
滝下から右岸へ、そして左岸へ移動するとヨコ谷出合(中道出合)。ここから山腹道を宇賀渓本谷に沿って流れ落ちる水音だけを聞きながら下っていく(宇賀渓本谷沿いの川中コースもあるが難路らしい)。
小さな谷にある五階滝を横切り、ロープのある岩盤を急降下すると本谷に下りて来る。
鉄製の橋を2ツ渡ると林道終点に出て裏道登山口、少し下ると遠足尾根登山口がある。後は朝の林道を下るが、途中にあった水場でスパッツと靴の汚れを落とし、駐車場へ。
6:42駐車場〓6:47宇賀渓(登山届け)〓7:11遠足尾根登山口〓8:05遠足尾根出合〓9:20裏道出合〓9:36~50主稜線出合〓10:08~11:15竜ヶ岳〓11:55重ね岩〓12:30石榑(いしぐれ)峠〓12:46小峠〓13:06砂山分岐〓13:20~25長尾滝〓36中道出合〓13:50五階滝〓14:14林道終点〓14:40宇賀渓