安達太良山?と問えば=「ほんとうの空がある」と答えます。
そのココロは・・・
日本の大詩人、高村光太郎さんの奥様=智恵子さんは
詩集『知恵子抄』の作品集「あどけない話」で
「東京には、ほんとうの空がない」と言ったそうです
智恵子さんの故郷
「ニ本松から安達太良山を仰ぐ山の上に毎日出ている青い空」が
智恵子さんの言うほんとうの空だそうです。
それを読んでから、いつかは、ほんとうの空を見ようと
安達太良登山を決めました。
昨年、3月にも安達太良山に行きましたが
生憎の天気で、ガスで真っ白。
雨雪混じる山頂でした。
どんな眺望かもわからず下山しました。
昨年は、ほんとうの空は見ることができずじまい。
また、昨年は、おととしの震災の影響だと思われますが、
他県ナンバーの車が非常に少なかったように思えました。
今年はスキー場にも他県ナンバーが多く見られましたよ。
朝から晴れています
いよいよ、今日は「ほんとうの空」日和。
山頂の空が楽しみです。
8:45 スキー場から入る奥岳登山口から出発します。
ハイキング的な登山道は、旧道や馬車道など、
いろんなコースがあります。
最終的には同じ道に着くので、お好みで。
私は旧道を進みました。
年末年始のインフルエンザA型がようやく完治し
咳き込みながらリハビリ登山です。
久々登山なので、始めはキツく感じました。
9:50 勢至平に入り、今回は峰の辻経由で進みます。
勢至平に出ると、周囲の山々が楽しく見えます。
進む右手から
箕面山・鉄山・矢筈森・篭山!素晴らしい山々
安達太良山は、この地点ではまだ見えません。
木々が行く手を邪魔します。
森林限界を越すと、真っ白な世界。
いよいよ楽しく感じます。
矢筈森をずっと眺めながら斜面を登ってゆきます。
風が雪に風雪紋をつけます。
いよいよ、正面に安達太良山が見えました!
これぞ、ほんとうの空&ほんとうの雪の安達太良山です。
ここからは、氷も硬く滑りますのでアイゼンをつけます。
安達太良の標高は1600m手前で、大して高くないのですが、
森林限界点なのですでに高山の雪山の趣があります。
気分的には、2600mを歩いている感じです。
峰の辻に出ると、すごい風です。
雪煙が舞って、顔に雪が当たる、つぶてが痛いです。
しかし、一面の眺望がよい事はこの上ありません。
いかにも雪山といえる、最高の尾根歩きです。
エビの尻尾と言えないような、
巨大な雪の造形物を見ながら進みます。
前面には、安達太良山のピークが見えます。
何人かの人の姿も見えます。
ラストの岩山を登りきると、
12:35 そこは頂上でした。
祠には、お供え物のミカンがありました。
天然冷凍ミカンになっています。
強風で、物が飛びそうです。
アタックザックの熊白郎(くまじろう)も危険!
三角点に置いたら、倒れてしまいました。
山頂からはカッコイイ姿の、会津磐梯山も見えました。
ここの眺望は、360度。
二本松の町まで見えます。
山頂から空を見上げます。
これこそは、「ほんとうの空」です。
今日は「ほんとうの空」の下、
安達太良山の天辺にいることを実感しました(喜)
山頂を惜しみつつ振り返り下ります。
五葉松平経由薬師岳に進みスキー場に向かって下山します。
ゴンドラリフトは節約のため、使いませんでした。
ここの下りは、地獄のようです。
足を踏み抜くこと何度もあり
シャクナゲの木に足がはまったりして、
抜け出すのは一苦労。
たまに四つ足で歩いたりしました(トホホ・・・)
ここは安達太良山一番の難路?
(昨年もノントレースの中、道を探したり
踏み抜いた脚が抜けなかったりで相当しんどかった)
その苦労を思い出しました。
この道を歩くなら、次回はケチらず
ゴンドラリフトを利用するぞ~と心に誓ったのです。